ワンちゃんのための暑さ対策に力を入れる季節になってきました。
でも、ワンちゃんに取って良い暑さ対策って何でしょう?
今回はワンちゃんの体の仕組みから、仕組みに基づいた暑さ対策を4つご紹介いたします。
犬の体温調節の方法
ワンちゃんは被毛が多く、夏毛と冬毛の生え変わりはあっても1年中毛皮のコートを着ている事に変わりありません。
また、汗腺の数も少ない事から人間のように汗をかいて気化熱で体を冷ますことはできません。
そんなワンちゃんの体温調節の方法は「パンディング」という呼吸法です。
夏場や運動した後、ワンちゃんがよく舌を出して「ハァハァ」としていますよね。
あれは舌にある水分を気化熱で蒸発させて体温を下げているのです。
体表面全体に汗を出して体温を下げられる人間と比べると、ワンちゃんが体温を下げるために使えるのは舌という僅かな部分だけ。
ワンちゃんの暑さ対策の重要性がおわかりいただけるかと思います。
海外出身の犬種は特にご注意
犬という動物はモフモフとした外見の種類が多い事からわかるように、温暖な地域よりも寒冷地出身の種類が多い動物です。
アラスカン・マラミュートやシベリアン・ハスキーなどの寒冷地出身の犬種は寒さには強いのですが、暑さにはとても弱い種類です。
他の犬種でも、ヨーロッパなどの乾燥した地域出身の犬種も注意が必要です。
日本の夏は高温多湿なので、暑さの種類が違います。
そのため、暑さ対策をしっかりしてあげないとバテてしまいます。
暑さ対策その1「室内の温度を下げる」
暑さ対策の定番です。
方法としては「エアコン」「グリーンカーテン」「よしず」があります。
エアコン
おそらく一番手軽な対策方法です。
ワンちゃんが快適になりそうな温度に設定して放置するだけです。
最近は外から操作できるエアコンもありますので、突然の気温上昇にも対応できます。
ただし、人感センサーには要注意。
人感センサーによる節電付きのエアコンをご使用されている場合は機能をOFFにしましょう。
エアコンを使用する場合は、ワンちゃんがエアコンのついていない部屋とエアコンのついている部屋の双方を自由に移動できるようにしてあげてください。
そうしないと温度設定とトリミングの方法によってはワンちゃんが寒すぎて風邪をひいてしまいます。
グリーンカーテン
日光の入る窓でヘチマやゴーヤ等のつる植物を育てて天然の日除けを作り、日射熱と植物の葉から蒸散される水分の気化熱で気温を下げる方法です。
エアコンが必要無い程度の温度(最高気温が25度未満など)で効果的な方法です。
育てる手間がかかりますがゴーヤは食材になる他、ミジン切り等して消化に配慮すればワンちゃんにも与えられます。
また、エアコンが必要な季節になっても節電に貢献できます。
よしず
葦でできた日除けです。似たようなモノに「すだれ」があります。
こちらは立てかけるだけなので、お手軽に暑さ対策ができます。
グリーンカーテンと比べると蒸散が無い分、日射熱の抑制はグリーンカーテンに劣ります。
グリーンカーテンほど手間がかからないのが魅力です。
エアコンの節電に貢献できる点はグリーンカーテンと違いはありません(貢献度合いの差はあります)。
暑さ対策その2「ひんやりグッズで涼をとる」
お次はひんやりグッズです。
鉄板グッズとも言える「冷感プレート」や、氷を使って冷たい風を作り出す「冷風機」、氷水を入れて使用する「金属製の湯たんぽ」をご紹介します。
冷感プレート
触るとひんやりしている金属製プレート。
ワンちゃんが気に入ってくれれば自分で勝手に涼を取ってくれます。
設置の際は床と密着させるよりも、すのこの上に設置するなどして風を通りやすくするとひんやりが長持ちします。
また、ワンちゃんが取り出せないようにプレートの下に保冷剤を置くのもオススメですが、キンキンに冷えすぎないように保冷剤のサイズと置き場所にご注意ください。
ちなみにジェルシートは破壊&誤嚥の危険性があるのでオススメできません。
冷風機
専用保冷剤等を取り付けて使用する扇風機です。
普通の扇風機ではワンちゃんは気化熱を期待できないのですが、冷風機であれば冷たい空気を送り出してくれるので扇風機よりは暑さ対策になります。
しかしながら、ワンちゃんは毛皮のコートを着てる事に変わりは無いのでエアコンの代わり…にはなかなかなりません。
ちなみに、保冷剤を扇風機に取り付けて冷風機代わりにする方法がありますが、ワンちゃんが保冷剤に噛み付いたりしないように注意が必要です。
金属製湯たんぽ
中に氷水を入れて使用します。冷感プレート同様、ワンちゃんがひっついて涼を取ります。
ペットボトルの氷でも構わないのですが、ペットボトルは噛み付いて壊したり、飲み込んだりする危険性があるので、金属製湯たんぽを使ったほうが安心です。
暑さ対策その3「ほどほどのサマーカット」
夏になると暑さ対策のためにワンちゃんを地肌が見えるくらいに丸刈りにする方もいらっしゃるかと思います。
でも実はこれ、逆効果になることがあります。
ワンちゃんは被毛によって体温と外気温の間に層を作って体温を保っています。
この被毛を無くしてしまうと体温と外気温の間の層が無くなって、外気温がそのまま体に伝わってしまいます。
夏場ですと、被毛があれば大丈夫な温度でも熱中症になってしまう可能性が上がりますし、エアコンの冷気で風邪をひきやすくなってしまいます。
なので、サマーカットは「ほどほど」にしましょう。
暑さ対策その4「お散歩の時間帯を変える」
夏はお散歩の時間帯を深夜から夜明け前の間にすることをオススメします。
日差しのある間はどうしても温度が高くなることや、日差しが無くなってもしばらくは地熱が高い状態が続くためです。
ワンちゃんにとって暑さの危険なところは熱中症と肉球のやけどです。
夏場のアスファルトは熱しやすく冷めにくいため、肉球のやけどにも注意が必要です。
肉球はワンちゃんの体の中でも傷が治りにくい箇所なので、特に注意が必要です。
いかがでしたか?
今回は「夏バテを防げ!ワンちゃんの暑さ対策4つ(室内犬向け)」をテーマに室内犬の暑さ対策をご紹介しました。
とってもあつ~い季節ですが、今回紹介した対策を使って夏をワンちゃんと一緒に乗り越えましょう。
この記事へのコメントはありません。