最後のご紹介となるシグナルは自分の気持ちを抑えていることを「知らせるサイン」です。
片足を上げる(Lifting ones pose.)
いつもと違う状況を警戒し、緊張や興奮している自分を落ち着かせようとしている時に見せる行動です。また、ポインターと呼ばれる犬種は本能的に虫を獲物と判断しこの行動をすることもあります。人間が気持ちを落ち着かせるために「胸に手を当る」のと同じです。
※ ポインター:吠えずに制止し、ハンターに獲物の位置を教える狩の方法
地面を嗅ぐ(Sniffing the ground.)
初めて行った場所などで臭いを嗅ぐのは不安や興奮を落ち着かせようとしています。
犬は鼻から多くの情報を得ます。そのため、臭いを嗅ぐことで適応しようとしています。
緊張状態になっているので危険ではないことを教え、気分を和らげてあげるとよいでしょう。
鼻を舐める(Licking nose.)
人間がつばを飲むのと同じような意味を持ちます。
ご飯をもらえると思った時の期待からの興奮を落ち着けたり、不要な争いを避けたりするために、自分だけでなく相手も落ち着けようとしています。体毛が黒い犬種や顔周りの毛が多い犬種によく見うられる行動です。
相手の鼻を舐めるのは服従を意味します。
何事も無かったような演技(Acting like nothing happen.)
いつも一緒にいた仲間がいなくなってしまった寂しさを紛らわそうとしている時などにします。他の楽しみを作ってあげ、気分転換をさせてあげるのがよいでしょう。
体を振るわせる(Shaking off.)
注射の時、怖いものに出くわした時に震わせているのは「逃げたい」と感じているか、緊張を抑えようとしています。
原因を見つけ少しでも取り除いき、次回に対応できるようにするとよいでしょう。
口をパクパクさせる(Gasp the mouth.)
体を振るわせると同じで、苦手なお風呂に入れられる、注射をされるなど嫌な事をされそう、された後に興奮を静めようとして出る行動です。
頑張った後は褒めて、沢山の愛情を示してあげる事で苦手意識の緩和につながります。
転位行動(Displacement behavior.)
悪いことをして叱られた後に尻尾お追いかける、地面を掘る、首をかく行動は違う物に当たっている「八つ当たり」です。
自分なりに発散をしているので見守ってあげて下さい。
体を低くする(Lower the body.)
散歩に連れて行ってもらえる、飼い主が帰宅した時など嬉しい事があり、伏せを自分からしている時はとても強い喜びを抑えています。
横腹を反らせる(Turning the side.)
自分の横腹を相手にくっつけているのはコミュニケーションがとれている表れです。
以前ご紹介した「横を見る」と近い表現ですが、これは仲良くなっている証ですので安心して下さい。人間にも同じく表現してくれます。
これまでご紹介したシグナルだけでなく、犬たちは色んな表現で色んなことで伝えています。言葉がわからないからではなく、飼い主がわかってあげようと努力することが大切です。
スキンシップをはかり、家族だからこそわかり合える関係になっていくためのステップとしてお役に立ててみて下さい。
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