ワンちゃんは人間のように言葉を発する事はできません。
しかし、ワンちゃん同士はちゃんとコミュニケーションが成立しています。そのコミュニケーションのために使用されているのが「カーミングシグナル」です。
カーミングシグナルとはワンちゃんが狼だった頃から使っている感情表現の仕方で、体の動きやしっぽの動きなどで自分の気持ちを相手に伝えます。
このカーミングシグナルを知る事で、ワンちゃんの言いたい事が判るようになり、より充実した生活を送る事ができるようになります。
今回は「相手を落ち着かせるシグナル」について紹介します。
伏せをする(Lying down with belly to the ground.)
叱られた時、吠えられた時に伏せをするのは、相手を落ち着かせようとしています。
相手を落ち着かせるためのシグナルとしては、もっとも強いモノで服従を示すとされています。
また、興奮しすぎた自分の気持ちを抑える際にも伏せをします。
背を向ける(Turning the back.)
興奮した相手を落ち着かせるための強いシグナルです。
暴れだした相手に背を向けた時は、落ち着くように強く訴えています。
顔を背ける(turning the head)
相手に対して敵意を抱いていないという事を伝えるシグナルです。
犬の場合、正面から目を見る行為は「ケンカを売っている」という解釈をされる危険性があるため、初対面の犬に対しては顔を背けて地面をかぐ事があります。
飼い主に怒られている時に顔や目を背くのは、興奮を落ち着かせたい事を示しています。
無視をしているわけではなく、むしろ、少し怖がっているので、さらに追い詰めないようにしましょう。
鼻を持ち上げる(Nose up.)
「あなたに対する敵意は無いですよ」というシグナルです。
興奮している相手に対して鼻を持ち上げている時は敵意がない、安心させようとしています。
人間に対して鼻を持ち上げるときは何かをして欲しいというアピールです。
歯をカチカチ鳴らす(Tang the teeth.)
歯をむき出しにせずに鳴らしている場合は、威嚇してきた相手を落ち着かせようとしているシグナルです。
飼い主に怒られた時、ほかの犬にほえられた時に歯を見せずこの行動をするのは、落ち着くように示しています。
歯をむき出しにして、毛を逆立て、うなっている場合は「威嚇」を意味しているため、他の犬から離すのが賢明でしょう。
アクビをする(Yawning)
叱られている時にアクビをするのは「止めて欲しい」「落ち着いて」と訴えています。
また、ストレスを感じた際にもアクビをします。
いつもより明らかにあくびの回数が多い場合は、カーミングシグナルではなく強いストレスや体調不良になっている可能性があるので注意が必要です。
ワンちゃんは私達が考えている以上に気持ちを感じ取る能力を持っています。
これらのシグナルを出している時は落ち着いて欲しい事が多いので、叱っているときは責めないようにしましょう。
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